ふわっとした秋服やこっくりメイクに、やわらかくなじむのが“暗髪”。明るさは落ち着くけれど、重くならず、つやっぽく見せるのがコツです。このページでは、美容師目線で「似合わせの考え方」「おすすめ色味6選」「色落ちとケア」「失敗しないオーダー方法」をまとめました。
想定明るさ:5〜7レベル中心/ブリーチなし〜ワンブリーチまで対応
目次
なぜ秋は“暗髪”が似合う?

秋は服やメイクの色が深くなる季節。そこに合わせて髪を少し暗くすると、肌が明るく見え、つやと品が出ます。さらに紫外線も夏より落ち着くので、濃いめの色味を入れても持ちがよく、色ブレしにくい時期です。
メリット:肌が白く見える/髪がまとまって見える/オフィスでも浮かない/秋服と色相性◎
注意点:暗くしすぎると重く見える・伸びた根元との差が出やすい → “透明感”と“赤みカット”が鍵
暗くしても重く見えない選び方【理由】
1) 透明感=寒色・中明度のコントロール
ただの黒寄せではなく、グレージュ・オリーブ・ネイビー・ラベンダーなど、少し寒色をまぜて赤みを抑えると、暗さの中に“すけ感”が出ます。
2) 明るさは5〜7レベルが基準
秋の暗髪は5〜7レベルが扱いやすいゾーン。仕事柄さらに落ち着かせたい場合は4.5〜5レベル、軽さを残すなら6.5〜7レベルが目安です。
3) 肌トーンとの相性
- 黄みよりの肌:オリーブ・グレージュ・ショコラ
- 青みよりの肌:ネイビー・ラベンダー・ブルージュ
- 日焼け残り:オリーブ・グレージュで赤みオフ
秋に推しの暗髪カラー6選【具体例】
① ダークグレージュ(赤みオフの定番)

赤みをやわらげて、柔らかいくすみを作る万能色。光が当たると透明感がでて、室内では落ち着いて見えます。
- おすすめ明るさ:6〜7Lv
- 似合う:赤みが出やすい髪・オフィスOKにしたい人
- 色落ち:ベージュ寄りにフェードしやすい
② ショコラブラウン(つや重視の王道)

ほんのり温かみを残した深めブラウン。大人っぽいツヤと清潔感が出やすく、秋メイクとも好相性。
- おすすめ明るさ:5〜6Lv
- 似合う:顔色をよく見せたい・初めて暗くする人
- 色落ち:ややオレンジ寄り→次回は寒色を少し混ぜて調整
③ オリーブブラック(赤みカットの切り札)

黒に近いのに重く見えにくい、緑みをしのばせた設計。日焼け後の黄赤みをほどよく抑えます。
- おすすめ明るさ:4.5〜5.5Lv
- 似合う:色素が濃い・地毛風にしたい・就活や校則対応
- 色落ち:くすみ感を維持しやすい(紫外線対策で持ちUP)
④ ラベンダーアッシュ(色ムラをなだらかに)

黄み消しに強いラベンダーと、赤みオフのアッシュをミックス。秋のくすみメイクとリンクして肌がふわっと明るく。
- おすすめ明るさ:6Lv前後
- 似合う:ブリーチなしでも透明感がほしい人
- 色落ち:くすみベージュにフェード
⑤ モードネイビー(艶黒に見えるのに軽い)

深い青を少量しのばせて、黒ツヤっぽく見えるのに顔まわりが重くならないカラー。写真での写りがきれい。
- おすすめ明るさ:5Lv
- 似合う:モード好き・肌が青み寄り
- 色落ち:寒色ベージュ〜グレーへ
⑥ ブルージュ(柔らかいブルーグレージュ)

青みで赤みを抑えつつ、まろやかに見せる設計。職場でも浮きにくい“きれいめ暗髪”。
- おすすめ明るさ:6〜7Lv
- 似合う:赤み・オレンジ化が気になる人
- 色落ち:グレーベージュに移行しやすい
色落ちの変化とケアのコツ
色落ちの“あるある”
- 赤みが戻りやすい → 寒色を少し強めに配合して対策
- 毛先だけ明るくなる → 根元〜中間と配合を変える(ゾーン塗り)
- 日差しで黄色っぽく → 帽子・日傘・UVスプレーで予防
ホームケア3つ
- シャンプーはやさしく:アミノ酸系やカラー対応を選ぶ/熱すぎるお湯はNG
- 乾かし方:根元から素早く。8割→毛先にオイル→全体を仕上げ乾燥
- スタイリング:高温アイロンの当てすぎに注意。160〜170℃目安
プロのちょいワザ:秋は紫外線は弱まるけれどゼロではないので、外出前にUV対策ミストをひと吹き。これだけで色持ちとつやが変わります。
失敗しないオーダーの伝え方
サロンでのカウンセリングは写真+数値+質感の3点セットで伝えるとズレが減ります。
- 写真:「この色の深さ・透明感が好き」「この重さは苦手」
- 数値:「明るさは6レベルくらい希望」「地毛より少しだけ暗い」
- 質感:「ツヤ優先/ふんわり軽さ優先」「赤みはできるだけ抑えたい」
根元と毛先で履歴が違う場合(例:毛先だけ明るい)、塗り分けや補色での調整が必須。遠慮なく伝えてOKです。
よくある質問
Q. 黒に近い色は重く見えませんか?
A. 寒色を少量ミックスすれば軽さが出ます。前髪や顔まわりに薄いハイライトを入れても◎。
Q. 暗くしたら次に明るくできなくなりますか?
A. 濃度や履歴しだい。秋だけ暗く楽しみたい人は、濃すぎない配合や一時的に色味で暗く見せる設計がおすすめ。
Q. 校則・職場が厳しいけどおしゃれにできますか?
A. 地毛風の5Lv前後で、オリーブやネイビーを1滴しのばせれば、近くで見ると透明感・遠目では自然に。
まとめ
秋は暗髪がいちばん映える季節。透明感とつやを意識すれば、重くならず大人っぽく決まります。
カウンセリングでは写真+数値+質感をセットで伝え、ホームケアはやさしい洗浄・熱ダメージ対策・UVケアの3本柱を意識しましょう!
この記事はプロの施術・薬剤設計を前提にした一般向けガイドです。髪質や履歴により最適解は変わります。はじめて暗くする方やダメージが気になる方は、必ず担当美容師にご相談ください。